初等科、中・高等科における pHARe プログラム
LFI東京は、認可校として、AEFE(在外フランス教育庁)との協定に基づき、学校環境(スクール・クライメート)に関するフランス教育省の方針を適用しており、特に学校におけるいじめ防止プログラム(pHARe)を実施しています。
pHAReは、いじめの予防および対応を包括的に行うための仕組みです。いじめ事案の受理・対応、解決、フォローアップに加え、何よりも予防的な取り組みを重視しています。
また、状況に応じて、非難を伴わない紛争解決手法である「懸念を共有する方法」の活用も推奨されています。
LFI東京は、生徒のウェルビーイングと安全確保に全面的に取り組んでいます。教職員は、これらの目的を達成するためのあらゆるツールを活用できるよう取り組んでおり、これらの制度に特化した研修を受けた専任チームも設置されています。
いじめの可能性がある事案を把握し、適切に対応するためには、分かりやすく、利用しやすい情報提供と連絡手段も重要です。
相談・通報のために利用できる主な窓口(優先的にご利用ください)
- 初等科担任教員、担任(学級主任)、生徒指導担当、または学校運営チームへの通常の連絡(保護者・生徒向け)
- 本校舎保健室前に設置されている投函式ポストおよび申告用紙(生徒のみ利用可)
- cellule-bien-etre@lfitokyo.org
(pHAReチームのメンバーが定期的に確認。教職員・保護者・生徒が利用可能)
今年度のウェルビーイング・チームの組織図および、いじめ事案対応プロトコルの概要図は、別添資料をご参照ください。
※懸念を共有する方法(MPP)の基本原則
この方法は、問題を「特定の個人の責任」としてではなく、集団全体の課題として捉える考え方に基づいています。
進め方(概要):
- 関係する生徒一人ひとりと個別面談を実施(非難や糾弾は行わない)
- 大人が被害を受けている生徒への懸念を示し、各生徒に「状況を改善するために何ができるか」を問いかける
- 生徒自身が具体的な行動案を提案する
- 状況の改善を確認するため、フォローアップを実施する
目的:
いじめを迅速に止めること、生徒の主体性と責任感を育てること、そして前向きで健全な人間関係の再構築。
MPPは、いじめがすでに起きているものの、生徒が対話に応じられる状態にある場合に、特に高い効果を発揮します。
さらに理解を深めるために(動画資料のご案内)
いじめ防止に関する理解を深めるため、以下の短い解説動画の視聴もおすすめします。
初等科向け
- 「いじめと闘う:小学校における具体的な事例」– CanoTech
(10分/フランス語・字幕付き)
中等科向け
- いじめ事案への対応(3分/フランス語・字幕付き)
https://www.canotech.fr/a/34105/methode-de-la-preoccupation-partagee-1-prise-en-charge-dun-cas-dintimidation?thematique=72 - 被害生徒との面談(4分/フランス語・字幕付き)
https://www.canotech.fr/a/methode-de-la-preoccupation-partagee-2-rencontres-avec-leleve-cible - 加害行為に関わった生徒との面談(5分/フランス語・字幕付き)
https://www.canotech.fr/a/methode-de-la-preoccupation-partagee-3-rencontres-avec-les-intimidateurs
MPPの背景・理念・仕組み・実践方法
「いじめとは何か? 日常の中で、どのようにこの問題に向き合うか?」
フランスにおけるいじめ防止の先駆者、ジャン=ピエール・ベロン氏による
90分講演:
https://www.reseau-canope.fr/notice/agir-contre-le-harcelement-une-preoccupation-partagee.html